東日本大震災10年の軌跡
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記憶と経験を次代に継ぐ第8章風評払拭と風化防止を込めて〜キャンペーン」を展開した。地元お勧めのギフト商品やお取り寄せ商品を掲載することで、全国に向けて地元産品の購入を呼び掛けるものである。被災地以外の方が知人等へのギフト用として購入する際には「応援しています」というシールを貼付し、支援の輪が広がるよう工夫も施した。2012年8月には、宮城県商工会議所連合会として、震災1年目に全国から寄せられた支援に対する感謝の気持ちを込めて、宮城県内の旅館宿泊券や名産品が当たるプレゼント企画「みやぎ・元気をありがとうキャンペーン」を実施した。発災からおよそ1年半。この頃になると、地元産品のPRに加え、「風化防止」にも本格的に取り組まなければならない時期に差し掛かっていた。そのため、この企画では、当選者はもちろん、応募はがきを手にした方全員に宮城を訪れていただきたい、そして、宮城の今を見て、食べて、泊まって、被災地の復興状況を肌で感じてほしいというメッセージも込めた。2013年3月には、はがきサイズの「~復興~近況メッセージカード」を制作し、会員企業に配布した。それぞれの事業所の復興状況や近況を、自筆メッセージで全国の取引先、友人等へ伝えてもらおうという企画である。このほか、震災後に展開してきた各種事業では、東北産品の購入、東北への来訪を継続的に呼び掛けてきたが、そこには、震災を忘れないでほしいという強い思いも込めてきたのである。「~復興~近況メッセージカード」は月報「飛翔」へ折り込むなどして広く配布し、復興状況を発信。「みやぎ・元気をありがとうキャンペーン」のポスター。地元商品の販売促進を図った「ありがとう仙台・宮城~感謝を込めて〜キャンペーン」のトップページ。東京の銀座で行った「みやぎ・元気をありがとうキャンペーン」のオープニングイベントでは宮城のご当地キャラが県内特産品とキャンペーン応募はがきを配布(2012年8月25日)。77

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