東日本大震災10年の軌跡
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記憶と経験を次代に継ぐ第8章風評払拭と風化防止の支援に対する感謝状の贈呈や御礼訪問を通し、感謝の気持ちを表しながら継続した支援を訴えている。国連防災世界会議で発信した震災の教訓この10年、仙台で開催された国際会議の中で、最も大規模だったのは2015年3月の「第3回国連防災世界会議」である。各国の首脳・閣僚ら国内外の関係者が仙台に集結し、国連主催の本会議には世界186カ国の関係者約6,500人が、本会議とあわせて実施された関連行事(パブリック・フォーラム)には延べ約15万6,000人が参加した。このパブリック・フォーラムでは、仙台商工会議所でも、東日本大震災からの産業の復旧・復興をテーマとした講演会を実施し、日本商工会議所の岡村正名誉顧問、東京エレクトロン宮城の竹渕裕樹顧問、そして鎌田会頭が、東日本大震災の教訓や復興の現状、BCP対策などについて語っている。このように、商工会議所では、比較的早い段階から、さまざまな機会をとらえて「風化防止」という難題にも向き合ってきた。どのような大災害も、年月が経つにつれ、どうしてもその報道頻度は少なくなっていく。風化を防ぐには、被災地自らが、息の長い、地道な取り組みを続け、多様な手段を活用しながら、積極的に訴えを発信し続けなければならない。パブリック・フォーラムで商工会議所の取り組みを紹介する鎌田会頭。①パブリック・フォーラム(仙台商工会議所主催分)日 時2015年3月16日(月)15:00~16:30場 所仙台市民会館大ホールテーマ東日本大震災からの産業の復旧・復興、そして未来へ第1部「126万会員が支えた産業振興と、再び光輝く東北へ」   日本商工会議所 名誉会頭 岡村 正氏((株)東芝相談役) 第2部「震災からの復旧と成長戦略(東北の産業復興のために)」   東京エレクトロン宮城(株) 顧問 竹渕 裕樹氏((一社)みやぎ工業会理事長)第3部「絆!東北の経済復興を牽引する仙台商工会議所」   仙台商工会議所 会頭 鎌田 宏((株)七十七銀行取締役会長)参加者1,200人②防災・復興に関する展示(ブース出展)(東北六県商工会議所連合会主催)期 間2015年3月14日(土)~18日(水)会 場せんだいメディアテーク6階テーマ商工会議所514の絆(遊休機械無償マッチング支援プロジェクト)■国連防災世界会議への仙台商工会議所としての参加実績79

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