東日本大震災10年の軌跡
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■要望日2011年6月21日■要望者 宮城県、仙台市、仙台商工会議所、仙台空港国際化利用促進協議会■要望先 松野民主党組織委員長代理、市村国土交通大臣政務官、本田国土交通省航空局長、深澤国土交通省技術審議官、溝畑観光庁長官、神保国際観光推進機構理事、米谷日本旅行業協会理事※本要望は要望先によって若干文面を修正しているため、ここでは溝畑観光庁長官への内容を掲載。仙台空港の利用促進につきましては、日ごろ格別の御協力を賜り厚くお礼申し上げます。さて、仙台空港は、東日本大震災により甚大な被害を受け、滑走路はもとより旅客ターミナルビルなど空港機能が完全に停止しました。滑走路一面を覆っている瓦礫の山、泥土が堆積し津波の勢いと漂流物により無残に破壊された到着ロビーなど復旧までには相当の期間を要するものと誰もが覚悟しました。仙台空港は、このような未曾有の災害にもかかわらず、貴職の強力なリーダーシップのもと空港関係者一丸となった懸命の復旧作業により、被災から約1ヶ月後の4月13日には臨時便として国内線の就航が再開されたところであります。さらに、先日、貴省から、仙台空港の復旧見通しについて、7月25日には国内線の旅客取扱能力が増加し国際定期便の受け入れも可能となり、9月末には完全復旧するとの公式発表がありました。貴職をはじめ復旧に携わった方々の御努力に対しまして心から感謝申し上げます。仙台空港の早期再開は、被災された多くの方々にとりまして復旧への着実な歩みを示すものとして大変意義深いものであり、また、仙台空港を利用して人的・物的な交流が促進されることにより復興への礎になるものと考えております。しかしながら、風評被害や自粛ムードによる消費意欲の減退など、仙台空港を取り巻く環境は大変厳しいことが想定され、今後の見通しについても不透明感が強まっております。このため、貴職におかれましては、このような本県3.東北地方への誘客促進等について第1部原点に立ち返り、「復興」や「鎮魂」などをテーマに、全市を挙げて東北の復興を願う祭りとして実施したいと思っている。また、津波で壊滅的な被害を受けた石巻においても、震災に負けない元気な石巻の発信と、地域の人々の復興の目標として、毎年8月に開催している花火大会などの夏祭りの実施を決意されている。その他の東北の夏まつりも、開催する方向で一丸となっている。被災地の東北においても、持てる力を振り絞って、前向きに取り組んでいる。全国の皆さまには、東北復興の後押しのためにも、ぜひとも東北に足をお運びいただくとともに、東北の産品や製品を積極的に購入いただければ、何よりの励みになるので、ご協力のほど、お願い申し上げる。最後になるが、私どもは、皆さまの心強いご支援・ご声援で、感動と勇気をいただき、一歩一歩、復興への道のりを歩み始めたばかりだ。険しい道のりではあるが、引き続き皆さまのご支援をいただきながら、力を合わせ、この未曾有の難局を乗り越えていきたいと思っているので、よろしくご協力のほどお願い申し上げる。仙台商工会議所 東日本大震災 10年の軌跡92

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